植物工場プロジェクト・コンソーシアム
更新日:Aug. 30, 2016

Agroindustrialization Project
「農業工業化プロジェクト」 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
工業化により農業の不安定性を最小化する

1号棟
住友電気工業株式会社

培地水分の精密な制御可能な砂培地システム(サンドポニックス)と、温室の環境制御を組み合わせて、高品質トマトの高収量栽培技術を開発・実証します。

 当プロジェクトは太陽光利用型植物工場において、農業特有の不安定性の最小化を目的とする研究を行っています。作物の品質と収量を左右する水加減及び環境制御技術の標準化(単純化・秩序化・統一)は、作物生産を安定させ、農業を工業に匹敵する産業に発展させるために不可欠です。
 我々は水加減を標準化できる作物栽培装置を自社開発し、その評価試験を行っています。同装置が備える作物吸水量のリアルタイム・モニタリング機能を利用し、温室の標準仕様の決定及び管理標準の作成に取り組んでいます。トマトの作型は作業性、安定性及び生産性を重視し、低段密植(4段)周年栽培としています。食味にこだわり、国産品種で高糖度トマトを25t/10a以上収穫することを目標としています。
 
Multilayer High-Density Tomato Cultivation (Spray Hydroponic System) Consortium
「トマト長段密植栽培」
(スプレイシステムハウス)コンソーシアム
【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
長段密植栽培の方式によりトマトの安定的・高品質・多収量を実現する

2号棟
イワタニアグリグリーン株式会社

スプレイポニック(噴霧水耕)の栽培方式を採用し、窒素肥料のコントロールおよびハイワイヤーを用いた長段密植栽培を行い、生産性を高めています。

 当コンソーシアムは、スプレイポニック(無培地循環噴霧水耕)によって、窒素肥料 を必要最小限だけ与える栽培方法を採用しています。トマトの生育に必要な量のみ施肥することで、葉面積をコントロールし、トマトの 密植を可能にしています。また、光合成を高める方策として、ハイワイヤー栽培を採用し、樹の受光体制を高め、長段栽培を採用してさらに生産性を増大しています。 トマトは、主枝着果を基本とするために、主枝を伸ばし続ける長段栽培に適しています。 また面積あたりの収量を多くするには、栽培本数を多く、密植にする必要があります。これらの量的施肥制御を長段密植と組み合わせることにより、面積当たりの最大収量を得ることができます。
Selecting Varieties Tomatoes, Consortium
「トマト品種選定」コンソーシアム 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
簡易型溶液栽培システム「うぃずONE」を用いたトマト品種選定

3号棟
JA全農

簡易型溶液システム「うぃずONE」を用いてトマト品種選定を行い、優良品種の探索・提案を行います。

 当コンソーシアムでは、トマトを約30品種を栽培し、実需者ニーズに基づく商品性やさいばい特性を調査し、隠れた有望品種を探索します。展示スペースでは、実需者や関係機関を招致してトマトの品種展示・提案を行います。優良品種については、量販店での試験販売に向けたサンプル生産を行い、消費・産地への普及をはかります。JA全農は、簡易型溶液栽培システム「うぃずONE」を用いてトマトの品種選定を行います。「うぃずONE」は、約18Lの発砲スチロールに搭土を充填し、液肥混入器(ミニシステム)を用いて灌水するシステムで、栽培管理が容易で安価な栽培システムとして、JA全農が開発しました。
Moving-Bench Cultivation in a Tomato Arena
「減農薬多収型1段移動・高密植栽培」
コンソーシアム
【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
1段密植栽培で大玉トマトの計画生産を行い、移動ベンチで高密植栽培で増収を図る

4号棟
三菱樹脂アグリドリーム株式会社

閉鎖型苗生産装置「苗テラス」と短期多回転の溶液栽培システム、さらに減農薬化をはかる被覆資材を組み合わせて高い生産性を実証します。

 三菱樹脂アグリドリーム(株)は、農業用被覆資材、潅水資材、および栽培システムを提供する農業資材の総合メーカーです。 人工光・閉鎖型苗生産装置「苗テラス」と、葉菜や果菜の短期多回転の養液栽培システム、さらに減農薬化をはかる被覆資材を組み合わせた太陽光利用型植物工場をパッケージとしてご提案します。
 本拠点および他の植物工場拠点に数多く設置された「苗テラス」は、千葉大学との共同研究で生まれた育苗装置です。高品質の苗を安定供給することで、植物工場での計画栽培に大きく寄与しています。また苗テラスと1段密植栽培システム「トマトリーナ」と組み合わせることで、大玉トマトの周年生産を、特別な技術を用いず計画的に実現します。 さらに「トマトリーナ」に移動ベンチ装置やLED補光装置を導入することで高密植栽培をおこない、さらなる増収を図ります。栽培ハウスには「ダイヤスターUVカット」を展張し、病害虫の行動を抑制することで減農薬栽培に寄与します。
Three-Layer High-Density Tomato Cultivation with D-Trays
「Dトレイ・低段密植栽培」コンソーシアム 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
Dトレイによる省力・高収量・高収益栽培、経営に適した低コスト精算システムを実現する

5号棟
株式会社大仙

トマト栽培の省力化・高収量化・高収益化を目標に、Dトレイという極少量培地トレイを用いて、環境制御と少量多頻度灌水によって適度なストレスを与えながら栽培しています。

 当コンソーシアムでは、Dトレイを用いたトマトの3段密植栽培を行っています。Dトレイとは、容量250ml程度のD形状ポットが10個(2列×5個)連結した極少量培地トレイです。Dトレイ栽培では、環境制御と少量多頻度潅水によって適度なストレスを与えながら栽培します。高収量と高品質を両立させる新しい栽培方法として注目されています 。
 Dトレイを育苗段階から利用することで、定植作業が省力化でき、また、栽培終了時の撤去作業も負担が小さいため、苗交換頻度が高くなるトマトの低段密植栽培での利用に適しています。育苗、定植、収穫、撤去の各作業が周年にわたって分散・均一化できますので、安定した人数の雇用で管理作業が可能です。企業的経営の導入に適した低コスト生産システムの確立を目的として、Dトレイによる生産性向上、少人数での栽培管理、低コスト温室の利用による導入コスト低減、といった点を重視して 実証試験を行っています。

Low-Cost Future Plant Factory with Artificial Lighting
「低コスト未来型人工光利用植物工場」
コンソーシアム
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス
10段栽培で高効率生産と省エネルギー化を図り量産安定化を実現

6号棟
株式会社レイズ
MIRAI株式会社

低コストでのレタス類の大量生産を実現すべく、栽培ベット10段で安定した量産化を目指しています。光源は、蛍光灯を使用、LEDによる省エネ化の検証もしています。

 当コンソーシアムにおいては、栽培の高効率化と省エネルギー化を図り、低コストでのレタス栽培類の大量生産を実現すべく、10段ベッドでのレタス栽培を行います。主な光源としては蛍光灯を使用していますが、LEDによる省エネルギーの検証も行っています。
 栽培方法は水耕法で、培養液はセンサによって濃度や組成を最適化させ、殺菌を行いながら循環させることで、水と肥料の利用効率を最大限に高めます。入室には温湯シャワーとエアーシャワーを使い、空調はヒートポンプで24時間行い、CO2は栽培に適した濃度に高めます。このような環境下において、衛生管理を徹底して栽培を行うことで、安全な野菜を、安定的に、周年で多量生産することを可能とし、現在外食業・小売業様へ販売を行っています。
Head Lettuce production Consortium
「結球レタス安定生産」コンソーシアム
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス
高反射装置で結球レタスを高効率・低コストで栽培可能にする

7号棟
株式会社和郷

人工光では栽培の難しかった結球レタスを曲面の高反射装置を利用して栽培します。しかも照明時間を大幅に短縮、甘く歯ごたえのある瑞々しい結球レタスを供給します。

 当コンソーシアムでは、曲面の高反射装置を利用して、従来の植物工場では栽培のむずかしかった結球レタスの栽培を実証しています。光を漏らさない反射板構造でランプ本数を極限まで削減し、かつ2万5千ルクス以上の高照量を可能にしました。照度時間は、1日当たり約10時間で、しかも夜間電力を活用していますので、低コストの栽培を実現しています。植物工場の栽培原価の中で、最も高額になってしまう照明の電力コストを、高効率反射技術により大きく削減します。これによって、栽培コストが露地栽培野菜コストに匹敵するレベルまでになりました。
 当コンソーシアムでは、高照度照明技術に加えて、高精度空調やCO2施肥管理などの総合的な栽培制御により、従来では栽培の難しかったホウレンソウなどの栽培も可能にするなど、今後の野菜の消費トレンドに合わせた 拡張性を持つ設備を建設しました。さらに高反射照明装置による栽培で、ミネラルやビタミンなど栄養価の高い野菜に育つことも実証されています。
Polystyrene Foam Material for Airtight thermal Insulation: Hokko-Type Plant Factory
「高断熱・高気密。特殊発砲ポリスチレンによる北幸式植物工場」
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス
特殊発砲ポリスチレン建屋と栽培システムを一体化した植物工場

12号棟
ジャパンドームハウス株式会社


極めて高い断熱性と気密性を備えた特殊発砲ポリスチレンドーム植物工場です。厳寒地、酷暑地に設置でき、構造力学的に地震や強風など自然災害に強く、水と肥料を大幅に軽減し、空調効果が高い省エネ、低ランニングコストの実証を行います。
 特殊発砲ポリスチレン建屋は、世界に類を見ない以下の特徴があります。すなわち、断熱性、気密性に非常に優れ、厳寒地や酷暑地においても適した建物です。また構造力学的に地震や強風など自然災害に強いため、非常時の食料生産の解決に寄与できます。その目的を達成するため、独自の植物工場システムを開発しました。
 また、水や肥料の使用を大幅に軽減できる栽培システムを独自に開発しました。これらの点は、露地栽培では野菜の栽培が困難とされる地域において、その建屋(発砲ポリスチレン製ドームハウス)に適合した植物工場を、建屋、工場設備、栽培システムなど全て一体として開発しました。
Semi-dry Fog Cooling / Dry Fog Year-Round Cultivation
「セミドライフォグ冷房・ドライフォグ周年栽培」 【施設区分】太陽光型
【対象品目】イチゴ
ドライフォグを用い地上部・地下部の環境を最適に制御した周年栽培による生産性の向上

13号棟
株式会社いけうち

濡れない霧(ドライフォグ)を用いた溶液栽培と環境制御(気温・飽差)の組合せにより、暖地では、困難であったイチゴの夏収および周年栽培化を実証します。

 当温室では、施設を周年利用することによる生産性および収益性の向上を目指しています。温室で周年栽培するために、濡れない霧“ドライフォグ”を用い、飽差制御を中心とした統合環境制御に取り組んでいます。
 特に都市近郊の暖地では困難とされる夏季(6~8月)のイチゴ(四季なりイチゴ)の
生産を、土・培地を使用しないドライフォグ栽培と、セミドライフォグを用いた飽差制御によって成功させ、周年生産を実現することができました。今後は収穫量を周年で5t / 10aの達成を目指しています。当温室の特徴は、ドライフォグを用いて植物の葉から根まですべての環境を調節していることです。根には生長に合わせた養液の霧を、地上部には統合環境制御システムの利用により理想環境実現に必要な水量を、それぞれ必要な時に必要な量だけドライフォグとして供給します。
Plant Factory for Urban Farming Consortium
「街中植物工場」コンソーシアム 【施設区分】人工光型
【対象品目】葉菜類、果菜類
植物工場の議事湯津が街中のいたるところに存在する近未来の姿を展示体験する

 一般市民の身近な施設への導入を前提とした小型植物工場を開発し、コミュニケーションプラットフォームを中心としたネットワークサービスの開発と提供を通じて植物工場の普及拡大に寄与貢献する。
 当コンソーシアムでは、家庭内も含めた市民の身近な施設 (駅、学校、コンビニ、病院、等 )への導入を前提とした小型または超小型の植物工場「街中植物工場」の開発と展示を行い、インターネットを通じて植物工場ならではのサービスの一部を体験していただきます。他のコンソーシアムが直接的なコスト縮減や生産性向上を目指すのに対し、当コンソーシアムは植物工場の社会的な認知・浸透に主眼を置き、間接的な貢献によって一次産業の基盤を強固にする ことを目指します。またインターネットによる様々なサービスを提供していくことにより、消費者参加型の新しいタイプの一次産業の構築を目指していきます。
Across-Thematic-Areas Consortium
「領域横断型」コンソーシアム データ収集・解析・加工等

高収量・高品質と省資源・環境保全を両立させる

NPO植物工場研究会

CO2排出量削減、省資源、環境保全、廃棄物の量的削減・リサイクル・再利用などに十分に配慮しつつ最大の生産価値を創出する。
 本コンソーシアムは、植物工場における最適な栽培環境を省資源・環境保全的に実現するため、投入資源量、環境制御、植物成長および収穫量に関するデータの計測と解析を主たる目的として発足し、特に投入資源(光、水、CO2、肥料、種苗、作業)の利用効率を最大化し、かつ高品質と高収量を同時に実現できる植物工場構築を目的としています。具体的な実証開発として、平成24年度より農林水産省の「緑と水の環境革命プロジェクト」事業として「統合環境制御システム」の実証開発に着手しました。1年間の活動の結果、次の成果を得ております。
 ①統合型環境制御システム「コアシステム」のアルゴリズム開発および設計仕様書作成
 ②CO2細霧冷房・飽差制御の2種類のインテリジェントコントローラの設計仕様書、
  およびプロトタイプ製作
 ③上記機器を使用した各種実証実験による環境制御データ取得またヒートポンプ分科会
   を発足し、ヒートポンプ高効率利用の検討を開始しました。

平成25年度以降は、平成24年度の成果を基に次の活動を進めています。
 ①統合環境制御システムのプロトタイプ製作
 ②ヒートポンプと培養液の2種類の新インテリジェントコントローラの設計仕様書、
  およびプロトタイプ製作
 ③統合型環境制御システムの現地実証を福島県被災地の復興支援に向けて
  福島県の植物工場で新たに着手しました。